コードブルー・シーズン２の1話~最終回まで全動画を無料で見る方法！FODプレミアムから限定見放題

10年前、翔北救命センターに4人のフェローが配属されました。

翔北はドクターヘリを擁する高度救命救急センターであり、人材不足を補うべく新人たちを立派な救命医に育てなければならない、という使命があったのです。

藍沢、白石、緋山、藤川はそれぞれに懸命に学び、そして困難を乗り越えていきました。

彼らと同年輩のフライトナースの冴島は、自身が医者の家系に育ったものの、医大には不合格となった過去から、最初は慇懃な態度を取り続けるのですが、その優秀さを認められ、次第に良き仲間となって打ち解けていきました。

藍沢は育ててくれた祖母の介護と、自分を捨てた父親との関係性に悩むことになります。

祖母の絹江が1stシーズンで救命センターに救急搬送されて以来、藍沢にとって様々な問題が降りかかることになったのです。

彼は苦学の末に医大を卒業し、自分の道を模索しようとしていましたが、その後押しをしてくれた祖母の存在は切り離すことはできず、そして自らの両親の過去を知り、悩むことになります。

自分を身ごもったせいで母が苦しみ、亡くなったのだという事実は重たく、しかし、それでも懸命なリハビリの末に痴呆状態から回復した絹江に背中を押され、哀しみを分かち合い、共に生きようと決意したのです。

『フライトドクター』を目指していたフェローたちですが、救命医としての日々の医療現場の経験から、藍沢は脳外科、緋山は周産期医療センターへと自身が求める目標を見定め、白石、藤川もそれぞれの世界を目指して一歩ずつ歩いていくことになるのでした。

1stシーズンから引き続き、翔北救命センターには毎日多くの患者がドクターヘリで担ぎ込まれ、その命の現場では身を削るようにして働くフェローたちの姿がありました。

彼らは、その技量や経験の足りなさに苦闘し、先輩を見て必死に追いつこうと努力を重ねていくのです。

白石は、自らをかばって腕を切断することになった黒田医師の想いを継ぎ、その後継となるために救命医療の道をまっすぐに歩き出します。

事故現場のトラウマは度々よみがえってきて白石を苛むのですが、彼女の志は託された黒田の気持ちを取り込んで、翔北救命センターを支える太い柱になっていきます。

生真面目な白石は、1stシーズンでは頼りなさばかりが目立つ存在でしたが、回を重ねるごとに図太さと鋭さを増していき、後のシリーズではチームリーダーとして藍沢から背中を押されるほどに成長するのです。

新垣結衣さん、本当に眩しくて素敵なドクターでした。

緋山は医療過誤の問題を抱えていた三井の姿を見て、周産期医療センターへの道を志すようになります。

彼女は事故現場で心臓にダメージを受け、医師として戦力になれないのでは、という悩みを抱えるようになりますが、そんな中でも命が生まれる現場で働きたい、という目標を見つけてからの、再びのアグレッシブな姿は見ごたえがありました。

藤川は、落ちこぼれとして周囲からまともに扱ってもらえない状況を脱しようと必死に努力を重ねて、中堅どころに辿り着こうとしていました。

冴島はそんな彼らと共に働く日々の中で、長い間共に過ごしていた愛する男を失ったのです。

優秀な医師だった田沢は進行性の病気を抱えており、冴島は寄り添うようにして生きてきました。

兄の友人だった田沢は冴島の孤独（優秀な兄の下に生まれて、親にも関心を持たれることなく生きてきた、という日々）を理解して包んでくれた人でしたが、その病に絶望し、冴島との関係も断ち切ろうとしていたのです。

冴島は、フライト中だったために看取ることは叶わなかったのですが、田沢のことを最後まで想っていた、その日々を悔いることなく、その思い出を胸に生きることを誓うのです。

藤川はそんな冴島をずっと想ってきました。

冴島からは鬱陶しがられていましたが、淡々と努力し続け、翔北救命センターの中に自分の居場所を構築していった藤川は、その仕事の中でも冴島を支えて行こう、と決意したのです。

後に、この気持ちは届き、二人は結ばれることになりますが、それは3rdシーズン・劇場版へと続きます。

ことに2ndシーズンまで何度も繰り返してみてきたファンにとっては、3rdシーズン1話のラスト5分は驚愕と歓喜の嵐だったことを付け加えておきます。

藤川はお調子者ではありましたが、そんな彼のキャラクターが何よりの救いであった、そんな場面はこの10年の間に無数にあったのです。

藍沢は、1stシーズンで祖母の絹江との関係や、その複雑な生い立ちが少しずつ明らかにされてきました。

そしてこの2ndシーズンでは、その絹江を通して、自分を捨てた父親との関係性や、母の死の真相を知ることになるのです。

彼が決して笑わない、その背景がつまびらかにされるにつれて、痛ましさとともに、その事実に押しつぶされることなくここまで這い上がってきたその強靭な魂に称賛を贈りたい、と思ってきました。

ストイックで優秀過ぎる、余りに出来過ぎなそのキャラクターですが。

山下智久さんならではの硬質な表情や突き放すような口調、しかし絹江を前にした時の『素』の彼とのギャップがとても素敵で、私はこのドラマでいっぺんに彼のファンになったのです。

その気持ちは10年経っても冷めることはなく。

昨年の3rdシーズンでの成長ぶり、そして今回の劇場版の終盤で見ることが出来た藍沢の微笑に『ああ、10年経って、やっとこの仲間と笑って写真におさまることが出来るようになったんだね』と、まるで親戚のおばちゃんのような気持になったのです。

この10年、彼らを見続けてきて良かった！と心の底から思います。

2ndシーズンは、まだまだ彼が仕事や人生と苦闘している苦い時期ではありましたが、その分見ごたえは十分にありますので、ここから劇場版へとじっくりご覧いただければ、古参のファンとしては嬉しい限りです。